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転職はしたいけど転職活動が面倒だったり、やり方がわからない人へ贈る9つのステップガイド

転職はしたいけど転職活動が面倒だったり、やり方がわからない人へ贈る9つのステップガイド

約1ヶ月前 by Reili Sweet
Graham Holtshausen Kr C Pgo Iwgb Q Unsplash

みなさん、今の仕事好きですか? 多分ですけど、めっちゃ好き! 充実してる! と答える人は少数派なんじゃないかと思います。そりゃあ友人知人と繋がってるSNSにはキラキラしたプライベートライフを掲載したり、家族親戚には心配させないよううまくやってるよ、みたいなことを伝えたりはしますが、それでいて個人的に趣味でやってるSNSや会社の同僚には愚痴吐いて、それで喜んだり盛り上がったりしてるのが「一般的」だと思います。私も、特に前職はそれでした。両親には「仕事面倒だけどまー頑張ってるし、転職活動も一応してるから」みたいなことを言いつつ、実際は日々の仕事に肉体的にも精神的にも手一杯で、正直転職活動なんて自分が言ってる言葉を嘘にしない程度、それこそ転職サイトに登録して送られてくるメールを見ては「これは嫌、これも違う、これもダメ。今日もダメだー」なんて言って終わりにしたりしてました。それでいてSNSには「今日も仕事だ最悪だ」みたいなことを投稿して、でもそんなの当たり前にみんなも思ってることだから心配されたりもせず、そんな「日常」を送っていました。

 そもそも、「転職したい」と考えてはいても、じゃあそのやり方を調べよう、という人はあまりいないかと思います。みんななんとなく「転職と言えばあの大手転職サイトに登録して始める」みたいな漠然としたイメージだけを持っている、と少なくとも私は今考えています。平日は仕事で多忙を極め、休日は心身の回復に努めるような状況の人は、とてもじゃないけど転職活動を精力的に行おう、と頭を働かせる余裕なんてありません。過去の私もありませんでしたし、だったらそういう人に届かせるにはどうしたら良いのか。そうして考えながら書いているのが、この記事になります。

 なので、この記事はややダラダラと、かつ読みやすく、できる限りフレンドリーに書くよう心がけました。私を知らないあなたにも届くように、と願って。この記事の内容を必要としていない人は、ぜひ必要としている人に教えてあげてください。ソシャゲの回復待ちとか、買い物中のレジ待ちの間だけでも読めるよう、可能な限り細かく刻んでおきますので、何度かに分けて読んでも大丈夫です。かなり長い記事になってしまったので、ブクマしておくと良いかもしれません。全部で9ステップも用意しましたので、ほんと、ゆっくり消化してください。大事なところは太字にして線を引いてあるので、そこだけつまんで読んでもOKです。でもできれば完読してくれると嬉しいです。


 前置きはこれくらいにして、「転職したいけどアクション起こすの面倒だし、でも今のままじゃいけないよなーと思いつつ、結局タイムラインを無駄に何度も更新したり、YouTube見ちゃう人におすすめの転職活動」、スタートです。


1:今の仕事を辞めないで

 これが一番大変なんですけど、今の仕事は辞めずに転職することがとても大事です。今の仕事辞めたいから転職活動してるんだよ、と言いたい気持ちはわかりますが、そこはグッと堪えてください。

理由は、余裕ができるからです。お腹が空くと人は怒りっぽくなります。寒くなると気分が落ち込んで人肌恋しくなります。居心地の悪さを感じると逃げたくなります。それと同じで、経済的に追い込まれてると正しい判断ができなくなります

 転職活動において正しい判断ができない、というのはかなり致命的です。

 例えば、転職活動を行う時間を作るために仕事を辞めたとします。間違った判断ではないと思います。時間があれば良い仕事を探す手間暇をかけられるし、その分次の仕事も早く見つかります。

 ですが、同時にこれは時間との戦いにもなります。貯蓄が十分すぎるほどある人であれば良いですが、その間の収入はゼロ。日々の支払いをして生活していると、お金はみるみるうちに減っていきます。リアルな話をするなら、私は毎月光熱費や水道代、インターネット代で大体4万くらい、家賃として大体6万くらい、ここに食費や雑費、クレカの支払いや交友費、趣味にかける費用に予期していなかった出費なんかも入ってくると、もうとにかくお金は減っていきます。そんな中で転職活動に充てる費用も算出するわけです。人によってはスーツやバッグを新調したりするかもしれません。面接に行くために電車代を払うかもしれません。その中で収入がない、というのはかなりメンタルに来ます。

 お金が減りまくるメンタルダメージがある一方で、転職活動が最初に受けた企業で済む保証もありません。数回程度なら落とされても大丈夫でしょう。でもそれが何回も続くようなら、心に響いてきます。

 そんな中で転職活動をしていると、「とにかくなんでもいいから払いの良い会社に」という心持ちになってくるのは自然なことです。仕事は理想の条件とマッチすればするほど幸福度が上がってくるものですが、それがどんどん緩和されて、最終的に福利厚生とかどうでもいいから採用してくれる、給料の普通程度の会社を探している、なんてことにもなりかねません。そうすると結局満足できず、また転職活動をする、なんてことになってしまいます。

 そんなことになるなら、好きじゃない仕事をどうにかこうにか続けていくほうがマシです。勤続年数はそれ自体が武器になりますし、同じ会社でチャンスを探すことだってできます。

ポイント:転職活動は働きながらがベスト。経済的、精神的余裕のある状況下で最善の判断を。


2:転職サイトに登録する前に

 転職活動といえば、転職サイトに登録すること、と思っている人は少なくないはずです。だってハロワはちょっとイメージがアレだし、転職エージェントも怖そう……ならば主体的に仕事を選べる転職サイトが一番だ。たくさんの会社が登録しているし、自主的に探せるんだから間違いない。

 いいえ、間違いです。いえ、厳密には間違いではないんですが、もっと良いやり方があります。そもそも、なんで転職サイトが良いと思いましたか? 多分ですけど、電車の広告か何かで見かけてぼんやり覚えていて、通勤時間にちょっと見たり、仕事中に少しだけこっそり見たりして「いいな」って思った経験がその理由としてあるんじゃないかと思います。

残念ながら、現実逃避で行う転職活動は楽しいです。だってそれはお金がない状態でお店に並んでるものが輝いて見えるのと同じ現象ですから。あーあの期間限定のスタバの新作めっちゃ美味しそうだな〜でもダイエット中だからなー、の思考です。そこで手に入れたら幸せ、だって一度は「諦めよう」と思ったものが手に入ったのですが、その快楽も格別です。

 ですが転職活動はそうはいきません。欲しいと思っても届くとは限らない。お金を出せば買える商品とは違い、転職は会社とあなたのマッチングです。双方合意がなければ成り立たないものなので、より手に入れづらいといえます。

 そして人は手に入らないものほど欲しくなる傾向にあります。欲に限りはないのです。だから「手に入らない状態」で「欲しいものを見る」のは欲望を刺激されるし、楽しい

 実際に転職サイトで転職活動を行うと、割と面倒なことがわかります。就活、面倒じゃなかったですか? あの頃とは違って何を見ればいいかわかってるから大丈夫? 多分、それでもやっぱり面倒ですよ。就活では同じ目標を目指す仲間が周りにいても面倒で大変だったじゃないですか。今度はそれを一人でやろうとしているのです。

 一番大変なのは、「なんとなく転職したいな」と思って転職活動を始めて、転職サイトに登録した人です。やりたい仕事も希望する条件もふわふわしているのに、具体的な仕事を探せ、というのは、数ある選択肢の中から奇跡的な偶然を信じて自分にマッチする仕事が降ってくるのを待つようなものです。芯が定まっていない状態での転職サイトの使用は、かえって迷いを招きます。

ポイント:初手で転職サイトに登録するのは最善手とは呼べない。まずは目標を定めてから。


3:自分のやりたいこととやっていることをはっきりさせる

 ではどこから転職活動始めていけば良いのか。これは簡単で、自分の現状を把握することからです。

 やり方は簡単。「今の仕事内容」を全部書き出します。毎日なんとなく繰り返していることや、今着手しているプロジェクト、余裕があればすでに完了したプロジェクトや過去やってたけど今やってない仕事も書き出してください。これを細かく、時系列に並べたものが職務経歴書になるのですが、今はまだそれを心配する必要はありません。

 次にやるのは、その仕事内容を一つずつ見ながら、「そこで好きじゃなかったこと」を書き出していくことです。楽しかったことや好きだったことは難しいですが、不満に感じた内容ならば一つくらいは出てくるかと思います。毎日やってる作業なら「これを毎日繰り返していてつまらない」とか「これがどう貢献してるのかわからない」とか「労働時間外の作業を強いられる内容」とか……大きなプロジェクトなら「あの人とうまくコミュニケーションが取れず作業が滞った」とか「取引先と仕様でモメて面倒なことになった」とか。そもそもその仕事自体が苦痛な時だってあるはずです。それを愚痴のように書き出していくのです。

 それが、あなたの「転職の際に見るべき条件」です。例えば(そしておそらく)人間関係の不満が多かったとします。そうしたら、風通しの良い会社だったり、少人数のチームで団結して働く環境だったり、逆にワンマンオペレーションだったり、もしくは個人の能力をきちんと評価してくれる企業だったり、と探すのです。

ポイント:仕事内容と、その内容に対する不満を書き出す。それが希望している条件になる。


4:転職エージェントに登録する

結局この記事もお前の会社の広告かよ、と思って読むのをやめようとしているなら、ちょっとだけ思いとどまってください。確かに広告です、ですがそれ以上に「メリット」を伝えさせてください。あと1段落で。そこで読むのをやめるか、続けるかの判断をしてください。

転職エージェントとは、いわば転職のプロフェッショナル。そりゃ担当者によって当たり外れはありますし、登録もちょっと面倒です。ですが、これを乗り越えると、確実に一人、転職活動における仲間ができます。しかもこの仲間、「あなたの履歴書とか条件とか見て、こういう仕事見つけてきたんだけどどう?」と提案してくれます。なんだったら面接の練習や転職に対する不安もガンガン打ち明けられます。

 どうでしょう? ソロ活動よりも、よっぽど頼りになると思いませんか? 先にも言った通り、担当者の当たり外れはどうしても存在します。そういう時は、その人の上司や、その転職エージェントのホームページにある(であろう)連絡フォームに、「ちょっと担当者がこれこれこういう理由で変えて欲しいんですけど」と連絡してみてください。十中八九対応してくれますし、なんらかの形で対応してくれない場合はあなたを大事にしてくれないので切ってOKです。

 なぜ彼ら転職エージェントがあなたに対して働いてくれるのか。それはもちろんそれが彼らの仕事、というのもありますが、それ以上に「あなたを転職させると利益が発生するから」です。ボーナスという直接的な形で支給される会社や、一定の売り上げをあげると表彰されたりする会社もあります。それはそのエージェントによりけりですが、あなたという商品を売る=転職させることで、メリットを得るのはどこの転職エージェントも同じです。だからこそ頑張って対応してくれるのです。

 加えて、ここでもう一つ、より転職エージェントを活用する方法をお伝えします。それは「3つくらいの転職エージェントに同時に登録すること」です。転職エージェントは専門分野ごと(弊社であればHR、サプライチェーン、経理財務といった感じ)にそれぞれ得意なジャンルを持っています。なので、最初に登録するのは自分のやりたい、またはやっている仕事に近しい転職エージェント。次は大手転職エージェントで大丈夫です。最後に経験はないけど興味のある分野があれば、そこに、なければ別な大手転職エージェントに登録してください。

登録すると、転職エージェントから「あなたがどんな人か知りたいから面談しませんか」みたいなオファーがきます。これを必ず受けてください。その際に「他に登録しているエージェントはありますか?」とか「今転職活動で他にされていることってありますか?」みたいな質問をされるはずです。現状を知ることは大事ですからね。そこで「〇〇っていうところと、□□っていうところにも登録してます」と伝えてください。

 そうすると「なるほどー」と笑顔で答えますが、相手は内心めちゃめちゃ焦ります。だって、他のところで転職されたら、自分の売り上げが立たない、つまりタダ働きになるからです。そうならないためにはどうするか、それは「他の会社より早く、良い仕事を紹介して転職してもらう」ことです。要は、一生懸命になってくれる、ということです。なってくれなかったとしても、複数登録しているということが失敗するリスクを軽減してくれます。

 ちなみに、あまり詳しくは書きませんが、転職エージェントは転職サイトには掲載されない非公開求人も取り扱っています。これは「その仕事の担当者が辞めたので代わりの人が欲しい」時に現れやすいやつなので、ホワイトかつ業務内容がわかりやすいというメリットがあります。

ポイント:自分の仕事に近しい分野の転職エージェントに登録。非公開求人を探そう。


5:履歴書と職務経歴書を用意する

ここまでくればほぼ待ちみたいな状態ですが、やれることはどんどんやりましょう。転職サイトに登録するならここのタイミングがベストです。なぜかというと、転職サイトに掲載されている求人と、転職エージェントが紹介してくれる求人を比較できるからです。

 そして転職サイトを使うには、なんだったらエージェントを使うには何が必要か。それは履歴書と職務経歴書です。履歴書はなければ書く必要がありますが、基本的には就職時と同じ感じで大丈夫です。今の時代だったら紙に手書きじゃなく、PCで作成してもOKです。「うちは手書きじゃないと」という会社ではテクノロジーの導入が遅れていたりする可能性があるので、よほど大手だったり支払いがよくなかったりしない限りは弾いて問題ありません。

 職務経歴書は少し大変です。転職回数が多かったり、職歴が多かったりする人はここで苦しみます。なんせ、昔のことを思い出して書け、と言われているのですから。だからこそステップ3で「昔の仕事に関しても思い出しておけ」と言ったのです。今回はそれをさらに具体的に、何年の何月ごろ、というのを書き加えていく必要があります。ですが正直、少し曖昧でも大丈夫です。履歴書と矛盾しないようにだけ注意してください。

 また、履歴書にブランクがある人、すなわち「一度会社を辞めて働いていない期間がある人」は注意してください。これが長ければ長いほど、面接を受ける会社は怪しみますし、面接でも当然「この間は何かされてましたか?」と聞かれます。嘘は絶対に書いてはいけませんが、ブランクがないようにしてください。無難な回答は「仕事のための勉強」ですが、この辺は担当してくれるエージェントと相談することがベストでしょう。

ポイント:書類に絶対嘘は書くな。


6:譲れる条件を探す

 転職はやりたくないことをやらないためにするのに、譲れる条件ってなんだと思った人はいるでしょう。私もなんだって思います。ですが残念なことに、完璧に理想的な仕事っていうのはこの世に存在しません。イデア界にでも探しに行ってください。(イデア界:哲学者プラトンが提唱した、この世のあらゆるものを構成する概念が集約した上位世界。どんな犬を見ても「犬だ」とわかるのは私たちの魂がイデア界で真の「犬」というイデアを見て学んでいるから)

ステップ3で書き出した「不満点」を、転職エージェントに紹介されたり転職サイトで発見したりした職務内容と照らし合わせます。見つけたら「あぁこれはだめだ」と捨てるのではなく、「これくらいなら譲れるかも……?」と思うものをキープするのです。簡単なやり方は、不満点を補ってくれそうなメリットを発見したら、不満点を帳消しに考えること。もちろん、メリットもあってないようなものだと思って見てください。

 例えば、長時間労働がいやだ、と考えているとしましょう。大半の人が考えてそうですね。ですが、エージェントに提案された仕事は今よりも給料が良く、残業代もしっかり計算していて(今の仕事は残業代の計算が割と雑だと仮定します)、その点においてはとても優れています。しかし残業が少し発生する……正直で良い会社なのか、エージェントがこっそり教えてくれたのかは知りませんが、週に50時間、繁忙期はもっと、なんて話です。これは嫌だ……でも同時に、福利厚生の欄に「住宅手当支給」「週2回在宅勤務」の文字が。もしかしたら残業時間が多いのは、家で仕事をしている場合に仕事とプライベートの境目が曖昧になってしまっており、勤務時間管理の計算をすると時間がオーバーしてしまうからかもしれない。残業が多いけど、住宅手当を支給しているのは自宅での作業環境を整えて、より楽な姿勢で仕事に臨んで欲しいからかもしれない。さまざまな想像ができますが、帳消しとはいかずとも、面接を受けない理由にはならないはずです。最終的に内定をもらっても、判断できる余裕はステップ1で作ってあるはずですからね。

ポイント:譲れない条件はメリットで打ち消していく。


7:面接を受ける企業を調べる

ステップ6を完了させると、行きたい企業を絞り込んで面接を申し込める状態にあるかと思います。あとは面接の練習していくぞ! ではなく、ちょっと面倒ですが、企業研究をしていくことを強くお勧めします。

 でもどうすればいいかわからない? ご安心ください、そんなあなたのために、どこをどんな風に読んでおけば良いのか、バッチリ説明しますから。

 まずは面接を受ける会社のホームページを確認しましょう。タイマーを5分から10分にセットして、会社創立の話や代表者挨拶、企業理念、提供している製品やサービス、加えてもし掲載されているのなら求人情報にも目を通してください10分以上やる必要はないです。そもそもそれ以上集中力は持ちませんし、今後まだやるべきことが残っていますから、それくらいを目安に、読めるところまでで結構ですので読んでおいてください。一番大事なのは代表者挨拶とか企業理念とかのページです。なんとなく内容を把握しておきましょう。

 次は紙とペンを用意します。紙は普通のA4サイズで大丈夫です。縦でも横でも構いませんから、半分に分割する線を引きます片側が「共感できた点・興味のあった点」で、もう片方が「不安や不満に感じた点・疑問点」を書き込むスペースです。記憶を頼りにまずは書き込んで、記憶に残らなかった部分はまたホームページを確認しながら書き込みましょう。

 ポイントはここで疑問点を洗い出すことです。共感した部分は面接で話す武器になります。疑問点は、面接の最後に聞かれる「何か質問はありませんか?」という問いに答えるためのものです。願わくば二つ以上疑問があると良いです。多くても六つくらいにとどめて、三つ以上になったら「面接では半分を聞くぞ」と心がけてください。面接中に疑問が解消されてしまったら、その時にその旨を伝えれますから、ここで疑問点を洗い出すのは大きな意味があるのです。

 ここまでやれば「会社について調べた」と言えるかと思います。なのでホームページは一旦置いておき、今度は会社名を検索エンジンで調べてみましょう。直近の成果や過去の不祥事、その時の対応などが出てきます。人によってはもうすでに行っているかもしれませんね。ここで再度確認しておくことで、面接の直前に最新情報を入れて、自分の意見を出せるようにしておくのです。

 そして一番大事なのが、「その会社に何か足りない部分があるか感じたか」ということ。ここまで企業研究をして、「この会社、こういう強みがあるけど、こういうことはしてないのかな……」というぼんやりした意識が浮かべばもう勝ったも同然です。それは「その会社がまだ行っていない、あなたが会社に提供できる価値」です。もちろん、見つからなくても不安にならないで。それだけ良い会社という証拠です。

 ついでに、SNSで検索をかけてみるのも良いでしょう。BtoCの企業なら、その会社を利用したお客さんのクチコミや、場合によっては(そしてあんまり見かけて良いものではないですが)会社の愚痴などを発見できる可能性もあります。もちろん、その会社の広報アカウントや代表者の発信している情報をチェックするのも、良い判断材料です。

ポイント:面接を受ける会社のホームページを見て、共感点と疑問点をまとめておく。その会社のために自分が活躍できそうな内容を思い浮かべたら、忘れずにメモしておく。


8:転職理由を考える

 担当してくれている転職エージェントがいれば、一緒に考えてくれますが、そうではない場合は、しっかりとした転職理由を考えておくことも重要です。

 そうは言っても、基本的には「今の仕事が嫌だから」「もっとお金が欲しいから」という見事なまでに欲望とエゴに塗れた回答を、「キャリアアップを考えて」とか「より良いワークライフバランスを考えて」といった綺麗事でコーティングした回答になると思います。これは別に悪いことじゃないですし、本音と建前を分けて使うのもプロフェッショナルとして重要な要素です。

 しかし、もっと良くしたいのであれば、前のステップ7で書き出した「共感できる点」を膨らませていく方法がおすすめです。共感できる点が何一つない企業は、そもそも面接を受けるほど魅力的に感じないと思いますので、何かしらあるんじゃないか、という前提のもと話を進めていきます。

 例えば、有給取得率の高さに魅力を感じた場合。その企業は人を大事にしてくれる会社で、そのことが代表者挨拶のページの中にも現れているはずです。今の会社は働いている人を大事にしてくれていますか? それが魅力と感じた、ということは、自分が思っているほど大事にしてくれていると感じていないはずです。なので、転職理由は「現在働いている会社では社員に対する思いやりや、社員に対するワークライフバランスを実現できていません。御社は社員も「満足させるべき顧客」と捉えていることを感じ、社員の幸福実現がサービスのクオリティ向上につながるという考えに強く共感したため、転職を申し込みました」となります。

 もう一つ例を見てみましょう。上司が部下の個性や能力をうまく把握できておらず、仕事の割り振りがあまり上手ではなく、それを受けた自分がてんやわんやになっているとしたら、魅力に感じるのは「少数精鋭のチーム」や「先輩や上司のサポート」、「マネジメント研修」といった内容になるかと思います。そこで転職理由は「御社の業務に対する手厚いサポートと、将来的なマネジメント研修は、早いスキルアップを望めるのみならず、しっかりと社員一人一人に対する思いやりと情熱を感じました。そんな御社の社員とともに私も御社のマインドを学び、次に伝えたいと感じたため、入社を希望しています」といった具合になります。

 ポイントは自分の不満点だけで終わることなく、そこから面接を受ける会社がどう影響してくれるのか、そして将来どうなりたいのか、というビジョンを描く説明をすることです。

 あなたの専門としている仕事内容がわからないのでふわっとした例えで書きましたが、自分の専門性を交えて、より具体的な内容を盛り込むことができれば、さらに良いです。〇〇という技術を習得できそう、〇〇という資格取得の応援をしてくれる、という意欲的な内容なら最高です。「入社後に自分がどうなりたいのか」という説明ができれば、愚痴で終わることはなくなります。不満点を起点に、それを転職でどう改善できて、それが自分にどう影響するかを伝えられれば、ひとまずは満点です。

 また、転職理由はスラスラと出てくるものではありません。なぜなら自分が意識的に考えていることではないから。なので、聞かれたら言いたいことがすらっと出てくるよう、練習をしておくことも大切です。

ポイント:愚痴にならないよう、現在の不満を入社してどう改善できるのか明文化し、それをスラスラと本心から話せるように練習しておく。入社後のビジョンを伝える意識を持つ。


9:面接を受ける

 ここまでくればあとは面接を受けるだけです。転職サイトから申し込んだとしても、転職エージェントに紹介されたとしても、面接は同じ。失礼のない、ビジネスに適した服装を心がけて、ハキハキと、そして爽やかに対応すること。面接に関してはさまざまなサイトで、そしてもちろん弊社のコラムでも、たくさん攻略法を紹介してきましたので、ここで改めて伝える必要はないでしょう。

 気をつけることを簡単に記しておくとしたら、以下の通りです。

  • ネガティブな言い方には注意しましょう。面接で不満点を口にしてもあまりメリットはありませんし、共感を得られる保証もありません。面接は愚痴を吐く場所ではないからです。

  • 相手の目を見ることを意識しましょう。おどおどした態度はよくありません。もしビデオ通話サービスを利用した面接なら、話すときは画面ではなくカメラを見ると良いです。

  • 「最後に何か質問はありますか?」という問いには、「特にありません」という答えをしたら負けです。何かしら質問した方がいいです。なければ、「もし採用いただけるのであれば、来月から働けると思うのですが、その際にどのような内容の研修が用意されていますか?」「採用されるとして、すぐに働き始めるためにも今から勉強しておくと良いことや、読んでおくと良いおすすめの本などはありますか?」など、働く意欲を見せる質問がおすすめです。

  • 面接はビジネスミーティングの一種です。会議ですので、相手の発言のメモを取ったりするのも当然です。ノートとペンを用意していきましょう。スマホでも良いのですが、個人的には紙と筆記具がおすすめです。その方がどこかプロフェッショナルでかっこよくないですか?


 駆け足になってしまいましたが、以上が転職したいけど面倒な人におすすめの転職の仕方になります。この内容一つ一つが、それ単体で記事にできるほど密な内容なので、さらに詳しく知りたいと思ったら調べてみることをお勧めします。文字にすると面倒に見えますが、実際手をつけてみるとそこまで大変ではないことも多々あります。なので、ぜひ通勤の間や社内での休憩中に、少しでも意識してみてください。ぼんやりとしていたビジョンが具体的になって、やる気が少し湧いてくるはずです。(でも科学的にはやる気って存在しないらしいですね。)

 内容に対する疑問があれば、弊社の公式Twitterのアカウント @FocusCoreJP にDMを送るなり、弊社のホームページの連絡先フォームから連絡するなり、任意の方法でコンタクトを取っていただければ、疑問にお答えします。個別の事情に対しても相談に乗りますので、気軽にコンタクトしてくれると嬉しいです。